"Really"がうまく言えない

セルフラーニング英会話

実際の生活上で使えるフレーズや発音、個人練習の方法やコツなどを紹介

"I was wondering..." は絶対おさえましょう

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今回も映画「最後の恋のはじめ方」からシーンを抜粋して見ていこうと思いますが、アルバートという取締役の1人が、取締役会で意中のアレグラ(社長令嬢)をかばって暴言を吐いて突然退出してしまいます。

それを追ってきたアレグラが、アルバートの部屋にドアでこう言います。

"People don't usually talk to me like that...let me rephrase that, people never talked to me like that. I guess that's kinda scary for them, but that's why I really appreciate what you did in there. But I was wondering...do you think you and I could get together sometime this week? ...You know, to go over things? financial things?"

「ふうつ誰も私に対してあんな風にモノを言ったりしないの。いえ、正確に言うと、過去に一度もあんなふうなこと言われたことなかったわ..... きっと怖いんだと思うの。でもね、だからこそあなたがミーティングで言ってくれたことに感謝してるの。ところで、ちょっと思ったんだけど、今週どこかで二人で会うことできるかしら?ほら、いろいろ話すこともあるし、会社のファイナンスまわりのこととかね?」

てっきり怒られると思っていたアルバートは、まさかこんなことが起こるとはと信じられない様子で喜ぶわけですが、最後の方は一応仕事の体にしつつも実質デートに誘われているわけですね。

 ぜひ映画も観ていただければと思いますが、とても良いシーンです。アレグラのセリフの真似をすることで相当練習できると思いますが、ここで使えるフレーズや単語をひとつひとつ見ていきましょう。

 

① like that  

これは見たままですが、その前に起こったこと・言及されたことなどを指して「あんな感じで」「そんな感じで」という意味です。".....things (stuff) like that"(まあそんな感じ)という口語のフレーズもよく使われます。

 

② Let me rephrase

「ちょっと言い直させて」ってことですね。今適切な言葉で伝えられてなかったかも、と思った時などにこう前置きして言い直せばいいわけです。便利ですよね。

 

③ kinda

これは、「カインダ」 と発音しますが、kind of のことで、それが縮まった場合の口語です。意味は「ちょっと、少し」で、sort of も同義です。sort of も縮まって sorta(ソータ)と使われることもよくあります。これはかなり頻出なので、絶対覚えておきましょう。

 

④ I really appreciate what you did in there...

感謝するということですが、thank you ばかりではなく appreciate を使った表現ができるようになるとお礼の仕方に幅ができてくるのでぜひ使いましょう。...what you did in there というのは、取締役会の中でアレグラを擁護したことを指しています。

 

⑤ I was wodering....

これも超頻出の言い回しです。英語圏で仕事していれば耳にしない日はないであろうくらいのフレーズですが、「(ちょっと)思ったんだけど...」みたいなニュアンスで、それ自体にそれほど意味があるわけではなく、 何か相手の意向を訊く際に出だしでよく使います。これをちゃんと使ってると、それなりに英語できる人感は出ますね(笑)

 

⑥ Do you think you and I could get together sometime this week?

これはこのままコピーして使ってもいいくらいです。ちょっと婉曲でオフィス的な言い方ではありますが、カジュアルすぎず使い道は結構あると思います。アレグラも、あまりあからさまにデートに誘ってるっぽく響いて欲しくなかったので、あえてこう言ってます。"Do you think you and I could ...."というあたりにそういうニュアンスになります。

あとは、get together っていう言い方も覚えておきましょう。付き合うとかではなく、単に meet する、会って何かするって意味です。その後、アレグラは続けて "to go over things...financial things?" って言ってますよね。まあこれは後付けであって、本当にファイナンスの相談をしたいわけではありません。

 

こんな感じですが、なかなかポイントの多いシーンです。ほぼアレグラの独白なんですが、ぜひアレグラになりきって、彼女が話しているトーンとスピードで、ぜひ真似てみてください。彼女はわりとこのシーンでもゆっくりめに喋っているので合わせやすいと思いますよ。最低50回、まずはやってみましょう!

 

間違うことが「恐い」「恥ずかしい」という壁

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まず言うより考えてしまう

以前のエントリー「発音って大事?」の中でもふれましたが、結局日本人は学校教育の英語のせいで、過度に間違うことに敏感になっているんですね。例えば、昨日やったことを誰かに伝える際に、過去形・過去進行形・過去分詞形のどれを使えばいいのかとか迷うのって、日本人くらいかもしれないです。

アメリカの大学院に留学した当初、学期が始まるまでに3週間くらい猶予があったので、その期間だけ大学キャンパス内にあった語学学校に通いました。そこでもこの傾向があったのですが、日本人生徒は比較的文法や単語の知識はあるので、文章を書かせるとそれなりにやれるのですが、会話はとにかく消極的でした。

一方で、ヨーロッパ系や南米形の生徒たちは何のためらいもなくどんどん話します。よく聞くと単語や時制は間違いだらけなんですが全然おかまいなしです。でも、どちらが伸びるかといえば、やはり後者なんですね。文法や単語や時制のルールなどは学べます。ちゃんと知れば、それを適用していくだけですし、会話の中で間違っていても大抵問題なく通じます。

逆に、怖気ついてしまって話せない、言葉がなかなか出てこない、というのは乗り越えるのが結構大変です。言ってみて、ちょっと通じないと「やっぱり私下手なんだ....」となってさらに消極的になってしまう。その負のスパイラルが続きます。

いかに開き直れるか

これが本当に大切です。ちょっと単語を間違えようが時制を間違えようが、とにかく気にしない。この「間違うことを気にしないメンタルの強さ」を持つことが日本人の英語上達にとって大きな障壁になります。逆にいえば、これを一旦乗り越えられれば、あとは伸びます。

あとは量です。自分自身でいかに練習できるか。それに尽きます。具体的な練習方法に関してはまた別途書こうと思いますが、僕ら日本人は文法や発音や冠詞や前置詞や......ともかくいろいろ気にしすぎです。

at のところを on と言ってしまっても通じるんです。studied と言うべきところを study と言っても通じます。大丈夫です。自分も、何度 problem と言っても program? と聞き直されたことがありますが、些細なことです。開き直る。「お?まだ通じないのか。練習しよっと!」と思えるかどうかです。

コンビニの外国人店員さんを見習おう

最近コンビニは外国人の店員さんがデフォルト化してきた気がしますが、彼らの日本語スキルにはかなりばらつきがあります。ずいぶん流暢な人たちもいれば、ほとんど言ってることがわからないというレベルの人たちもいます。かなりがんばって聞けばなんとか理解できるという感じの人たちも全然普通に店員として働いていますよね。

逆の立場になって考えてみてください。

自分の英語力がそのレベルだとして、向こうのファーストフード店でアルバイトできます??自分だったら怖すぎて到底できないと思うんですね。特にアメリカは、わりとメニューをカスタマイズしてくる客も多いので(何か抜いてくれとか足してくれとか、単にメニューから選ぶというより、いろいろ細かいリクエストがあります)、それが聞き取れなかったらどうしようとか、自分の英語が通じなかったら迷惑をかけてしまうとか、いろいろ考えるとアルバイトに応募すらしないと思うんですね。

そう考えると、日本にいるコンビニの外国人店員さんたちに頭が下がりますよね。完全にリスペクトです。あれだけ話せなくても堂々としてます(笑)むしろわからないあなたが悪いくらいの態度の人もいます(笑)

つまり、それくらいのメンタリティがあると、大抵のところで生きていけるということなんでしょうね。みんな「なんとかなるっしょ」って思ってるわけです。すごいですよね。

日本人も見習いたいですよね。謙虚さとルールを守らせたら確実に世界トップの日本。でも、その表裏一体の弱さが今回のエントリーで書いてきたメンタルです。まずはそれを認識して、上達のための敵は自分自身なんだということを言い聞かせて、むしろ積極的に恥をかきにいくくらいのアクションが起こせるようになれば、英語力は絶対に伸びます。

 

 

コミュニケーションの基本 "60% is non-verbal."

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会話の60%は non-verbal(非言語)

今回は、個人的に英語教材としても純粋に映画としても大好きな「最後の恋のはじめ方」の冒頭のシーンで使われるセリフを使ってポイントを見ていきましょう。

"60% of all human communication is non-verbal. Body language. 30% is your tone. So, that means that 90% of what you are saying....ain't (is not) coming out of your mouth."

「人間のコミュニケーションの60%は言葉じゃなくて、ボディランゲージなんだよ。30%はトーン(どういう感情を込めて言っているか)。つまり、コミュニュケーションの90%は、口から出てくる言葉じゃないんだってこと」

シンプルですが、なかなか良いセリフですよね。 

映画で実際のシーンをぜひ観ていただきたいんですが、主演のウィル・スミスがこのセリフを言うとき、とてもよく感情がセリフに乗っています。まずはその「トーン」をコピーしましょう。

意味は簡単なのに発音を気にすると意外と難しい単語としては、

percent, non-verbal, language

があります。ぜひ Weblio などを活用して(※音声再生ボタンがあるので、それで発音をチェックできます)発音を耳に叩き込みながら練習してください。もちろんネイティブ講師とのレッスンが定期的にある人はその人に指導してもらうと良いでしょう。

カタカナ発音で「パーセント」や「ランゲージ」はわりと使われる単語だと思いますが、英語の発音ではかなり違います。

また、たくさん応用の効く言いまわしとしては、

what you are saying....

coming out of your mouth...

があります。

"you" は他の主語に、"saying" は他の動詞に変えて使い倒せます。しかもこれ全体として主部として機能するわけですから、単純に人を主語にして文章をつくることから、表現の幅として広がりを持てるようになるので大切です。

coming out of your mouth は最初なかなか言いにくいと思います。なめらかに言えるよういなるまでそれなりの練習を要するでしょう。気をつける点としては、of の「F」がありますよね。これは以前の「HとFの発音は明確に違う」というエントリーで紹介した通りです。そして、最後に「TH」音もあります。THに関してはまた後日紹介しようと思います。

とにかくコピーして繰り返す

この短いセリフを、実際のシーンも繰り返し観ながら、ウィル・スミスが言っているようなトーン(感情)も込めて、最低50回繰り返しましょう。それでも簡単には上手くならないと思います。細かいアルファベットの発音精度を上げようとすると、今度は全体が滑らかに喋れなくなると思います。その繰り返しなんですね。

とりあえず、毎日の隙間時間でこのセリフをひたすらぼそぼそ練習してみてください。少なくとも100回-200回はやった上で、ネイティブにチェックしてもらいどこができてないか、苦戦しているか、それはなぜなのか、どうやったら上達するか、指摘してもらいましょう。

この練習があってこそ、講師側でももっとどうすれば良くなるのか、を指導できるわけです。英会話にただ通い続けている人の多くは、レッスンとレッスンの間にほとんど個人練習をしないので、前回と次回でレベルが同じなんですね。練習の痕跡もへってくれもないので、どこに苦戦しているのか、逆にどこが伸びているのか、講師側でわからないわけです。

個人練習が鍵だというのは、そういうことです。

 

 

hoo と foo は結構違います/日本人が苦手な発音 #1

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カタカナだと同じ「フー」なのに

日本人は「L」と「R」の違いや、「TH」などには「どうすれば発音できるの!?」と前のめりですが、その陰で意外と盲点になっている重要発音はそれなりにありまして、今回の「F」と「H」の違いがそのひとつです。

カタカナ英語の弊害なんですが、僕ら日本人にとては、Yahoo のフー(hoo)と、Foodのフー(Foo)は同じなんですね。くちびるを少し突き出した形にして、「フー」と発声。

ただ、英語だと両者ははっきり違います。例えば「Yafoo」と発音すると理解してもらえないんですね。

それくらい拾ってよ、と言いたいですよね?(笑)

でも、でもそれが伝わらないのが英語なんですね。なので、「英語の発音って大事?」のエントリーでも書いたように、最低限の発音の正確さというのは必要で、上記のような誤解を生まないというレベルが、ここで言う最低限ということです。

HとFがどう違うのか

わかりやすいので「F」から説明すると、 food だろうが life だろうが、fine だろうが、Fを発生するときに上の前歯が必ず下唇にかるく当たり、歯と唇の隙間から漏れる空気の音が伴います。

口の形のビジュアルは、「発音 F 口」などのキーワードで画像検索するとたくさん出てくると思います(他の発音ももちろんそうですし)。一方で、カタカナの「フ」の場合は歯はどこにも当たりません。もちろん空気は吐き出されてますが、歯が唇に当たってないため、隙間から漏れるようなシューって音がしないんですね。この違い重要です。

そして、「H」ですが、これは歯も当たらなければ、口もすぼめません。カタカナの「フ」の時の口から比べても、もっと開いた状態です。この口もググってみてください。その状態で、空気を押し出すように発声すると、カタカナの「フ」ではない音が出ます。実際の違いがイメージしにくいかもしれませんが、YouTubeで検索すると実践している人たちがいると思うので、それも参考にしてみると良いでしょう。

頻出アルファベットの発音はしっかりおさえておく

実際、FとHは頻出です。かなり多くの頻出単語の中に入っています。つまり、この2つの発音をある程度正確にできてないと、それらの単語すべてが通じにくいということになってしまいます。もちろん、文脈などで理解してくれることもあるとは思いますが、この辺はしっかり言い分けられないと後々辛いので、忍耐強く練習しましょう。

こういった「多くの日本人にとって盲点となっている発音」に関しては、今後もいくつか挙げていこうと思います。それらをカバーするだけでも、英語会話スキルの質がグッと上がります。

ちなみに、ちょっとググってみたら便利なサイトが出てきたので紹介しておきます。 

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「フォニックス教授と英語発音教室」

ここで各発音記号の音声もチェックできるので、これを使ってひたすら練習するのもオススメです。

あと、単語の発音の仕方に関しては、weblio を使って確認するのがオススメです。こちらもかなり便利で、辞書なのでもちろん意味・用途なでも出てきますし、その上音声再生ボタンを押すとその単語の発音が聞けます。とても便利ですね。

ejje.weblio.jp

というわけで、こういうツールを使っていけば発音は個人でもかなり勉強できます。むしろひとりで勉強している方が照れずにいくらでも練習できると思うので、ひたすらやってみるべきですね。正解がわかっていれば、あとはもういかにそれに近づけていくかだけです。もちろん、相応の練習量は必要ですよ。

 

英語の発音って大事?

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結局、発音って大事?

シンプルは答えとしては「Yes」だと個人的には思っています。ただ、「完璧(かそれに近い)である必要がありますか?」という問いには、完全に「No」です。

日本人はどうしても真面目なので、正統な発音はアメリカじゃなくてイギリスなんじゃないかとか、オーストラリアやニュージーランドのアクセントは良くないんじゃないかとか、フィリピンとかシンガポールはみんな基本ネイティブだけどそもそも英語が.........とかなんとか、

 

話せるようになる前に細かいところ気にしすぎ

 

です。はい。 

実際、大学生くらいから英会話を本格的に始めたのであれば、そう簡単に各地域のアクセントなんて染み込んできません。むしろアクセントまで習得するのは結構大変なので、やろうと思ってもなかなかできないと思います。

成人くらいから英語習得を始めた人の場合、日本人発音はそう簡単に抜けきりません。ただ、本エントリーの要点としては、

 

それはむしろ気にしなくていい

 

ということです。

発音はある意味最低限通じるレベルまで持ちあげられれば、あとは会話力を高めた方が良いと個人的には思っています。会話力とは、「話す言葉にちゃんと感情を乗っけられること」「語彙は少なくとも相手に自分の意図を伝えきれること」「相手の言っていることが理解できること」です。この3点のレベルをあげていければ、英語力は国内外での英語環境の仕事に使えるようになります。

前職のGoogleでも、発音がぎりぎり通じるレベルだったり語彙が乏しかったりしても、がつがつ英語で仕事を進めることができる人たちは結構いました。発音とか英語自体のきれいさ・流暢さは、仕事力とは直結しないわけです。

 

逆に、英語は上手いけど仕事はできない、という人たちも結構いました。

 

これが結構厄介なパターンだと思いました。英語が上手いので英語でのインタビューだと「過大評価」されたりして入社してくるんですが、実際の実務のパフォーマンスは全然ダメだったりするケースです。英語(言語)はあくまでコミュニケーションのツールなので、それだけ上手くてもしょうがないわけです。

本質は、仕事がちゃんとできること。その上で、日本語を話さない人たちとも同じように仕事をしていくために英語というツールが必要になるので、そこにおいて著しくパフォーマンスが落ちないように最低限以上の英語力を身につけておく。別に流暢な英語じゃなくても物怖じせず発言できる。言うべきことがある、本質がある人は、英語自体(表面)がそれほど洗練されてなくても、相手にはちゃんとその中身の質が伝わります。そういうもんですね。決して逆ではないということです。 

もうひとつ付け加えておくと、発音の上達の幅にはそもそもの語学の才能が寄与しています。これはもう確実にそうです。発音が上手くなりやすい人、そうでない人の差は、実際とても大きいです。歌みたいなものだと思ってください。歌が上手い人は練習しなくても元々ある程度上手いですよね?そんなものです。歌手になるわけじゃなければ気にするようなことじゃないってことですね。

ただ、本質はあくまでも、上述の通り、仕事ができることです。英語や発音だけ上手でも、たいした意味がありません。