"Really"がうまく言えない

セルフラーニング英会話

実際の生活上で使えるフレーズや発音、個人練習の方法やコツなどを紹介

"Whatever is going on with him" 彼はわたしたちの息子なのよ

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まず文脈を伝えておきますと、下記の会話は、自分たちの息子がゲイだということがわかって動揺した父親と、その様子を見て「とりあえず落ち着いて」と諭している母親の会話です。

"Whatever is going on with him, he’s still our son and we love him. It’s obvious how freaked out you are by the whole gay thing."

(彼に今どんなことが起こっていようと、彼はわたしたちの息子には変わりないし、愛してる。あなたが今回の一連のゲイ疑惑騒動でどれだけ取り乱しているかは明らかですけどね)

良いセリフですよね、「何があっても私たちの息子」。ちなみに、あまりご存知ない方のために言っておくと、アメリカにおいてもゲイ(同性愛者の総称で、女性同士の同性愛者を特にレズビアンとも呼びますが、ゲイは男性同士・女性同士どちらも含む総称として使えます)は全米的に理解・支持されているというわけではまったくなくて、東西の海岸沿い(特にカリフォルニア州やニューヨーク州)などの一部リベラルな層には認知され受け入れられているものの、少し内部に入れば昔ながらの保守的な層にはかなり差別されたり、ヘイトクライム(hate crime)の対象にもなったりもしています。昔の話ではなくて、現在においても、です。

実際、敬虔なキリスト教において同性愛はそもそも宗教上の罪なので、根源的に非難の対象になったり、「ゲイ = エイズ」というようなレッテルを貼られてしまったりもしていて、ゲイの人たちはアメリカにおいてすらもかなり苦難を強いられている現状は依然としてあります。

そういった背景から、上記の会話のように、息子がゲイだということが判明して父親がパニックになるようなケースは実際によくあるわけですが、パニックになるだけならまだしも、まったく受け入れられず激昂して絶縁状態になるようなケースもあります。そういった中で、上記の母親のように「それでも彼は私たちの息子に変わりないし、私たちは彼を愛してる」と言えるというのはリスペクトですよね。

 

さて、話は文法に移りますが、"What's going on?" というセリフは見たことがあるという人は多いのではないでしょうか?友達同士の会話にもよく登場しますが、「何やってるの?」「調子はどう?」「何か楽しいことでもある?」のようなかるい挨拶にも使われますし、字面通り「今何が起こってるの?」という意味でも使われます。

今回のケースでは、"with him" が付いてるのと、文頭が "whatever (= no matter what)" になっていることから、「彼に何が起こっているとしても」という意味になります。 

"freak out" に関しては以前のエントリー「"You are freaking me out!" ってどういう意味?」でも説明したとおりですが、「パニックになる」という意味です。このケースでは受け身で使っていて、"how freaked out you are" で「どれだけパニックになっているか(うろたえているか)」という意味になります。

"by the whole gay thing" というところは、「このゲイ関連のこと全体のせいで」ということで、つまりこれまでゲイ疑惑となる出来事や事件などがあった中で今回発覚したということがわかります。このセリフも確か、米国ドラマ「デスパレートな妻たち」からとってきたものだと思います。 

アメリカのドラマや映画は、こういうセンシティブ(sensitive)な話題も取り扱ってくれるので、そういうトピックを話すときにどういう表現や単語が使われるのかの勉強にもなって良いですよね。ぜひドラマや映画をうまく活用してくださいね!

(ぜひ下のエントリーも参考にして見てください)

sayreally.hatenablog.com